HATS MUSIC FESTIVAL Vol.1
少し前の話になりますが、5月15日に東京国際フォーラムで行われた葉加瀬太郎、高嶋ちさ子、古澤巌の3大バイオリニストコンサートに行って来ました。
このコンサート、「日医工 presents HATS MUSIC FESTIVAL Vol.1 葉加瀬太郎・高嶋ちさ子・古澤 巌~3大ヴァイオリニストコンサート~」銘打たれたもので、4月6日にリリースされたアルバム『BEST OF THE THREE VIOLINISTS』を引っ提げて行われたツアー。この5月15日が千秋楽。
バイオリンコンサートといってもクラシックという訳ではなく、ギターやドラムなどのいわゆるバンドを含めた19人のオーケストラが3人を支え、彼らのオリジナル曲や、クラシックの名曲を現代風にアレンジした曲などが演奏されました。
あくまでバイオリンを主軸に据えた音楽なのですが、クラシック、ジャズ、ポップス・・どのジャンルにも当てはまりそうで当てはまらない新鮮なアレンジは、音楽の無限の可能性を感じさせてくれます。
オープニングの「スウィンギング・ヴィヴァルディ」のインパクトは強烈でしたし、終盤の「タンゴ・アモーレ」「サンビスタ」「情熱大陸」のメドレーはまるでロックコンサートのような熱い盛り上がり。
後半には葉加瀬太郎さんの「ひまわり」が演奏されました。この曲は元々NHKの連続テレビ小説「てっぱん」のオープニングテーマ曲だったのですが、放送中に東日本大震災が発生したため、震災の復興への想いを込めて演奏されるようになったそうです。そんな経緯もあるので今回のコンサートでは4月の熊本地震の復興を願って演奏されました。
終盤に演奏されたパガニーニの「カプリス第24番」では3人がそれぞれのテクニックを順番に披露していくパートがあり、あらためて3人の演奏技術に感銘。
演奏の素晴らしさもさることながら、曲間のMCもとても楽しいものでした。例のDSネタを自虐的に語りつつ最後には「あんなのは氷山の一角」「親の本気を見せただけ」と宣言する高嶋さん。そんな高嶋さんにバイオリンの弓を3本持ってきて「2本折られても演奏できるように」と語る葉加瀬さん。大先輩にもかかわらず葉加瀬さん、高嶋さんから「宇宙人」「レッスンを受けても何言ってんだかわからない」などと言われてしまう古澤さん。演奏だけでなくトークの息もばっちりという感じ。
演奏に魅了され、MCでたくさん笑ったとても素敵な2時間半でした。
「HATS MUSIC FESTIVAL Vol.1」、Vol.1ということはVol.2以降も期待してしまいます。ぜひまたやってほしいと思いますし、もしVol.2が実現したらぜひ聴きに行きたいです。